Risk Taker

「やっぱり将来性ある人がいいよねー。」


はあ、そうですか。と忘年会でそのセリフを聞いてきた。
別にそんな場所でなくてもありふれて聞けるセリフではあるけども。


ちょうど今の仕事先が既婚・新婚で溢れていたため
理想の異性像というほどでもないけど、どんな人がいい?みたいな話になった時に聞いたセリフ
聞く度に違和感を覚えたが、理由を突き詰めるとなんかちょっと見えてきた気がする。


結論から言えば、リスクだらけの人をリスクを避ける人が理想としているんである


将来性のある人と言うと漠然とするので、ここでは「仕事で家族を食うに困らない以上に安定して稼げる人」という定義にしておく。
(人によっては贅沢三昧できるレベルを将来性と呼ぶ方もいらっしゃるかもしれないが)


さて、じゃあ将来性のある人は誰だろう?


大企業の中でバリバリ働く凄腕社員?クビの可能性は限りなく少ないだろうけど、昨今の時流でそういう人ほど会社に定着しないことが多々ある。
転職がご法度の時代ではないからだ。そして転職は良くも悪くも生活を大きく変えるギャンブルである。


大企業だけどそこそこの人?安定はするけど社員全員昇進時代とは違うのだ。
今の収入+αの昇給は安定して得られるが、支出も安定してるとは限らないのだよ?
周辺環境の変化にその安定収入は対応できるかな?


ベンチャー企業の社長?ベンチャーがすでにギャンブルだと(ry


とまあ子供の屁理屈はここらにしておいて
基本的にRiskを嫌う人はTake Backも少ないのが世の常である。
Riskを避ける人は「Riskを避けているというRisk」に気づいていない。これはかなり危険なことだと思う。
そして将来性のある人を理想とする人は、同様な理想を持つ人とくっつく可能性が高い。
大きなリスクを二人で背負いこみ、お互いに気づかないというとても怖い事態になる。


某CMではないが、生きている上でリスクは避けられず、大切なのはそのときのカードの切り方なのだ。
もちろん不要なリスクは背負うべきではない。勉強のために借金しろなどと言う気もない。
だが、完全に全てのリスクを避けて生きることなど不可能なことは知る方がいい。
昨日までの当たり前が今日にはなくなっていることがある。チーズは腐るのだ*1


そういう場面でのRisk Takerは強い。慣れているからだ。
どうすればいいのか考えて先手を打っている場合もあれば
どうしたらいいかわからないけども、こうしたら解決できるんじゃないかという直感や嗅覚の類を持っている。
Riskを避けた人はここが決定的に弱くなる。


安定を求める人は、今ある安定を無くした瞬間にかつてない不安定に襲われる。
じゃあ不安定な人が良いというわけでもないけども、その大きな落とし穴に気づかないのは危険じゃないかなあ。