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仕事の自動化が仕事です

http://alfalfa.livedoor.biz/archives/51528625.html


プログラムを組む一番の命題はこれなんだけど

例えば手作業で毎日10時間かかる作業を
半月ほどかけてプログラムを作って毎日一時間に短縮するとする



現実はこうなる

で、残りの9時間に別の仕事をやらされる。


給料は変わらないんだからそんなことやってらんないよ。

自分たちの命題が自分たちの首を絞めることになる仕事も珍しかろうと思わなくもないが、その渦中にいるんだよな。


えー、と思うかもしれないがここではすごく不思議な単位のすり替えが発生するわけです。
システム屋がよく見積もりで使う作業量の単位に「人月」「人日」「人時」なんてものがあります。
1人日=1人の人が1日で行える作業量。2人日の場合は2人で1日の作業量もしくは1人で2日かかる作業量というわけ。


実際外部でシステム構築の費用見積もりなんかをする際は、人月単位で出してそこに技術者単価を掛け算しておいくらと出す。
たとえば給料30万級のエンジニア一人を押さえておいて、とある仕事に1ヶ月使う場合には80万*1でその仕事請け負う、とか。


で、最初の話に戻ると手作業で10人時の作業を1時間で終わらせる仕事をしたわけです。
時給2000円換算すると「20000円分の作業を1時間でこなした」となる。時給10倍です、ひゃっほう。
さらに言うと1時間かかるけど、実際には放置して後で確認すればOK状態になれば短縮効果はもっと出ます。


じゃー、これが仕事上どういう評価になるかっていうと「1時間分の仕事をこなした」になります。
単位を揃えると「20000円分の作業を1時間でこなした」→「2000円分の作業を1時間でこなした」
要約すると


(*'▽') いやあ、作業の方が減ったんだから別にそれを評価なんておかしいよね?


となる。えー、うそー。あのがんばりなんだったの。ってなる。
逆に技量が足りなくて10人時の作業に10時間以上にかかった場合は、作業量単位で見ると少ないが時間はかかっているので
残業代だったり「がんばってるね!」なんて言って給料に反映されたりします。


なので
効率化するのが仕事なのに、非効率化してる方が個々のエンジニア単位には儲かる
という非常に矛盾した状態が現状なのです。


大きいSIerなんかだと「優秀な人材がどんどんいなくなるよー」なんて愚痴をよく聞くが、そりゃそうだ。
指示待たずに出来るところから自動化してる奴より、全然作業こなしてないけどなんかがんばってるよねって奴のが評価あがりやすいから。
幾つか会社転々として、どこもこういう評価かよって言ってシステム業から足洗った人は少なくないです。


よくこの手の話で人月でやるからダメなんだ、という話を聞きますが
人月神話で指摘されているように一律な作業量単位の人月も万能ではなく、色々問題があります。
でも上記の話に限れば「仕事の評価が途中から作業量から作業時間に摩り替えられている」ことが問題であって
人月だからダメという話にはなりません。


これ自体そこいらの中小企業の話じゃなくて、むしろ大企業の方が多い。(時間で見る評価システムができちゃってるということ)
逆にベンチャー級だと経営者や役員が感覚的にこのことをわかっていて評価に反映させることがある。
もちろん納得した説明が出てくるとは限らないし、感覚での評価自体があれだよねというのはありますが。


情報産業で「なぜ日本にはGoogleやAmazon、Microsoftが生まれないのか?」なんて偉い人が寄り集まって議論してますが
シリコンバレーのような起業風土がない」「技術の発祥はアメリカだから」「根本の技術力が負けているから」という結論の落ちがち。
まあ技術畑なんで技術に傾倒した話になるのはわかるけど、どっちかっていうとマネジメント層の問題があまりに棚上げのような気がするのは気のせいですかね?


トヨタ式のカイゼンだ! んじゃ合わせてカイゼンしたら給料に反映するように仕組みをちゃんと作ろうよ。丸損だっつの。
んで製作コストが落ちた分は粗利や内部留保としてプールされて、競合と価格競争起きたら価格を落とすっと。


この辺の話掘り下げると色々な問題と線でつなげられそうですなあ。