満足と不満(本編)

辞書でも満足と不満は反対語として定義されているのだけど、実は満足と不満って別のベクトルだと思うのです。


たとえば満足度を定義してみて、不満だったらマイナス、満足だったらプラスとされることが多くて
不満があってもそれ以上に満足してれば満足度は正の数である、とはならないと思うのです。


言うなれば、不満度と満足度の二つがあって、不満はマイナス〜ゼロ、満足はゼロ〜プラス。


なんでこんなことを思ったのかといえば、「不満はないけど、特に満足してるわけでもない」って説明を
なんか納得いくようにつけようとしたら、実は不満と満足は相殺しないんじゃないかと思ったわけです。
逆に「不満はあるけど、それなりに満足してる」とか。


で、さらにタチが悪いのが、当人は不満は見えるけど、どうやったら満足になるかって当人もわからないことが多いのですね。
あれダメー、これダメーと言われてそれらを改善していくのだけど、
結局それはマイナス要因が減ってるだけで、実はプラス要因になっていないと思うのです。
だから、不満を解消したのになんで満足されない?というのはプラス要因が伸びてないから、という説明になります。


例えば毎日夫が帰ってくるのが遅いと不満を持ってる妻に対して、夫が不意に花束を持って帰ってきて喜ばれたら
不満というマイナスは減ってないけど、満足というプラス要因が伸びたということ。
ただ、帰ってくるのが遅い+お隣さんは花束持って帰ってくるような夫なのに、という不満に対しては
花束持って帰ってきても、マイナス要因が減るだけということになるわけです。


とまあ不満解消だけに奔走してても、徒労に終わる場合もあると思ったりするわけです。